1963
皇居前に巨大ビル
毎日新聞は1963年10月26日の朝刊1面に、「東京本社 新社屋へ」「皇居近く巨大ビル」の見出しを並べた大型社告を掲載しました。
リーダーズ ダイジェスト社などとの3社が施主となる新ビルの名称は「パレスサイド・ビルディング」。ビル建設費だけで100億円というビッグプロジェクトが大きく動き始めました。




パレスサイドビル 60周年記念

SINCE 1966
1966年の開館から今日まで、
竹橋の街とともに歩んできた60年。
パレスサイドビルが積み重ねてきた歴史をたどります。
1963–1989
1963
毎日新聞は1963年10月26日の朝刊1面に、「東京本社 新社屋へ」「皇居近く巨大ビル」の見出しを並べた大型社告を掲載しました。
リーダーズ ダイジェスト社などとの3社が施主となる新ビルの名称は「パレスサイド・ビルディング」。ビル建設費だけで100億円というビッグプロジェクトが大きく動き始めました。



1964-1966
ビルの設計を手掛けたのは、当時35歳の林昌二・計画部長が率いる日建設計の若手チームでした。施工は大林組と竹中工務店が共同企業体を組みました。
ビルの完工は1966年9月30日と決まっていました。工期27カ月、わずか2年余りという厳しい条件が課せられて1964年7月1日、ビルの建設工事が始まりました。



1966
パレスサイドビルに直結する地下鉄東西線の竹橋駅が1966年3月、開業しました。ビルの関係者のみならず、周辺のオフィス、学校に通う人たちにとって、待望のターミナルの誕生でした。
約半年後の10月1日、パレスサイドビルは開館しました。雲一つない秋天一碧の下、約4000人を招いた開館披露パーティーが開かれました。




1966
パレスサイドビルの地下に入ったのは巨大な新聞印刷工場でした。
毎日新聞社は毎時15万部の新聞を刷り上げるという当時、世界一の性能を誇る最新型の輪転機を10台設置しました。時代を画する印刷能力を備えた最新鋭の工場が開館と同時に稼働しました。

1967
皇居前に誕生したパレスサイドビルは、その美しいフォルムと品格あるたたずまいから、新聞社見学を兼ねた見物客が相次ぎました。
はとバスが1967年3月、毎日新聞社に立ち寄る「暮らしの社会科コース」を新設したことで、見学ラッシュに拍車がかかり、パレスサイドビルは「東京の新名所」に。
1967年10月の開館1周年に向け、記念イベントが催されました。


1982
パレスサイドビルの住居表示は1970年1月1日、「千代田区竹平町1番地」から「千代田区一ツ橋一丁目1番1号」に変わり、由緒ある「一ツ橋」の地名が残りました。
毎日新聞社は1972年2月21日、日本の新聞として初の紙齢100年を刻む創刊100年を迎えました。
新聞社が入るパレスサイドビルは報道の発信基地であるとともに、新聞社が展開する文化事業の拠点になりました。

1990–2003
1992
開館四半世紀を前に、パレスサイドビルは1990年2月、シャワートイレを採用するなどのトイレの全面改修や、東西玄関の自動扉化などを盛り込んだリフレッシュ5カ年計画を策定しました。
竣工以来、続けてきたメンテナンス強化の取り組みは1992年、栄えある第1回BELCA(ベルカ)賞(現・公益社団法人ロングライフ推進協会制定)を受賞するという形で報われました。

1999
パレスサイドビルは1999年、近代建築の歴史的価値の保存と継承に取り組む学術組織ドコモモ(DOCOMOMO=本部オランダ)が選んだ日本におけるモダニズム(近代主義)建築の代表的な建造物20選に選ばれました。戦後のオフィスビルとしては唯一の選定でした。
選考理由は「日本の近代建築を象徴する円・線・表面の組み合わせが美しい」。この選定によってパレスサイドビルは「歴史的な名建築」としての評価を確立しました。

2011
2011年3月11日午後、マグニチュード9.0の東日本大震災が発生し、東京は震度5強を記録しました。
パレスサイドビルは前年に耐震リニューアル工事を済ませたこともあって、建物の損傷は他ビルに比べて軽微にとどまったとはいえ、完全修復には2年の歳月を要しました。

2015–2026
2015
毎日新聞社は文化事業とともに、スポーツ事業に力を入れています。大相撲で優勝した力士の優勝額を長年にわたって贈っている事業も、その一つです。
2015年には歴代最多の優勝記録を更新していた横綱・白鵬関の写真展をパレスサイドビル内のギャラリーで開き、白鵬関が来館しました。
2021年に開催した東京オリンピック・パラリンピックでは、毎日新聞社はオフィシャルパートナーとして、報道を通じたスポーツ振興にも取り組みました。





2023
昭和から平成、令和と時代が巡っても、端正なたたずまいは変わりません。
皇居の緑と調和するパレスサイドビルの優美な姿は、竣工時から保たれてきました。時代を超えた造形美は、さらなる魅力を放っています。



