
PS特殊レンガ
ビルの東西両端に積み上げた高さの約40mのレンガの外壁。総数は約60万個。パレスサイドビルのための特注品で、当時の三木武夫通産大臣が「PS(パレスサイド)特殊煉瓦(レンガ)」と命名しました。
パレスサイドビルについて
皇居のお濠沿いに伸びる全長150mと125mの直方体の本館2棟と、東西の端にそびえ立つ高さ50mの白い円筒が2棟。パレスサイドビルには華やかな装飾はありません。入居する事業者の業態や、オフィスワーカーの動線、光や雨に対する答えが、建物の美を生み出しました。
円筒の外壁に走る縦溝が陰影を描きます。
「コア」と呼ばれる円筒に収めたのは、
エレベーターやトイレ、階段、設備。
コアを独立させたことで本館は、
柱が少ない大空間が実現しました。




緑豊かな皇居を望む一面のガラス壁。
雨は漏斗を挟んだ竪樋がしっかりと受け、
日差しは横に走るルーバーがやわらげます。
縦と横の鮮やかな交差によって、
ファサードに生まれた軽快なリズム。


西玄関に大きく張り出すのは、
広さが60坪ある鉄製の大きな庇。
雨水は支柱内部を流れ落ちる仕組みです。
通称、「アンブレラ」。そのユニークな形は
ビルのシンボルの一つです。




正面玄関で出迎えてくれるのが、
幅が6mある大理石の大階段です。
手すりや天井に配したケヤキによって、
醸し出される柔らかな風合い。
「和」と「洋」が出合うエントランスです。


全長100mを超える中央廊下が、
ビル本館を東西に貫きます。
廊下の幅はオフィス階が3.2m、
飲食店街では8mとさらにゆったりと。
行き交う人の流れは絶えません。




地下1階と1階をつなぐ階段は、
約2tの重さながら、支柱がありません。
吊り橋の構造をヒントに、ステンレスの丸棒を
網状に組んで実現した造形美。
名付けて「夢の階段」。


直径22mの円筒コアに入るのは
円弧に沿って並ぶ8基のエレベーター。
ホールの直径は10.8mあり、
大きく広がった円形の空間が、
「宇宙船のよう」との評も。




皇居の絶景を望む屋上は、
国内で最も古い屋上庭園の一つ。
屋上の一角に鎮座するのは
1939年創建の毎日神社。
働く人が憩うオアシスです。


パレスサイドビルは匠の手わざや、職人の手仕事を残した「最後のビル」とも言われます。その証しが今も、ビルに息づいています。

ビルの東西両端に積み上げた高さの約40mのレンガの外壁。総数は約60万個。パレスサイドビルのための特注品で、当時の三木武夫通産大臣が「PS(パレスサイド)特殊煉瓦(レンガ)」と命名しました。

ビル9階の庇6カ所に止まるハトのオブジェ。羽を休めたハト、飛翔するハトの各3羽。大きさが約45cmあるアルミ製で、彫刻の高村光太郎賞を受賞した一色邦彦氏が制作しました。毎日新聞社で活躍した伝書鳩の記憶と、平和への願いを込めて。

かつて、この地に建っていたリーダーズ ダイジェスト東京支社。その日本庭園を手掛けた彫刻家イサム・ノグチが選んだ庭石の一部が、屋上の芝生に配されています。

建築の計画・施工を総合的に評価。日本の戦後モダニズムを代表するオフィスビルとして受賞。

長期にわたり適切な維持保全がなされ、優れた機能を発揮し続ける建築を評価。

最初の20選のうち、戦後のオフィスビルとして唯一選定。

竣工後25年を超えて良好に使われ、美観と機能を保持し社会に貢献する建築を評価。